その日の天使 12

一人の人間の一日には、必ず一人、「その日の天使」がついている。

恋づかれ 12

そいつはいつも、まったく何の予兆もなくいきなりやってくる。チャイムでも鳴らしてくれれば逃げる手もあるのだが、散歩に行こうとドアをあけると、いきなりそこにヌッと立っているのだ。アッと思った時はもう遅い。そのへん、恋というのは、家賃を取りにくる管理人とかNHKの集金人に似ている。

なしくずしの死 12

たくさんの人間がおれの部屋へやって来た。連中はいろんなことをしゃべった。大したことは言わなかった。みんな行っちまった。みんな年をとり、みじめでのろまになった、めいめいどっか世界の片隅で。

女って奴はいつも永遠を台無しにしちまうんだ…

ほんとうは彼は心のある人だったんだ。ぼくだって心があった。人生は心なんかじゃどうにもならない。

人のセックスを笑うな 12